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等速度運動 池田 郁英2016.09
『等速度運動』
昔、習いましたよね、理科か物理の時間に。
飛び出した物体は、外から何の力も加わらなければ、同じ速さで、真っ直ぐに、安定して永遠に飛び続ける。
なんか、当たり前のような自然界の法則-「慣性の法則」とも言いました。
でも、こんな話を聞くと、気持ち良くのんびりと宇宙旅行している気分になります。
安定していて、静かで、ほんわりしていて気持ちがいい。
走馬灯のように静かに流れていく外の景色さえ見なければ、自分が飛んでいることにすら気付かない。
なんとのどかで、平和な時間か・・・・
でも、外力が加われば様子が一変します。
カーブを切ったり、スピードを上げたり、減速したり・・・ジェットコースターが軋み、乗客は悲鳴をあげます。
これを「加速度運動」と言いました。
スリルを楽しんでいるのか、恐怖におののいているのか?
いずれにしても私たちの心は動転の連続です。
「変革」には外力が必要です。
外から力を加えなければ、いつまでも「等速度運動」。
加速も減速もカーブもしません。
誰しも外力を加えられると、スリルがあっても不快なものです。
そこでは必ず「軋み」「痛み」「動揺」を伴うからです。
東京都の新しい知事に小池百合子氏が決まりました。
新知事のスローガンは「東京の大改革」です。
現状を変革し、都政全般にわたって新しい秩序を生み出そうとしています。
変革の向こうに誰しも大きな夢を描きます。
しかし、新知事の主導する「外力」が生み出す「痛み」に、都民さらには日本社会が耐えることが出来るのでしょうか?
国や東京都であろうが会社、個人であろうが、変わるためには覚悟が必要。
取締役社長
池田 郁英